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IPS液晶ディスプレイに古いゲーム機を接続するのはやめたほうが良い

2021/10/17: 知見不足を反省しつつタイトルと文章を加筆・修正。
2021/11/05: 焼き付きの原因は白から黒、黒から白のような極端な色変化が長時間連続して行われるとその部分の液晶素子がうんぬんだそうです。つまりプログレッシブでも映像次第で焼き付きは発生するため、インターレースが直接の原因であるという感じのニュアンスで書かれたこの記事は微妙です。ですが、特にインターレースの場合は様々な組み合わせでそういう映像になりやすいので注意喚起として残しておきます。

危うく買ったばっかりの液晶ディスプレイを壊しかけた。
買ったばかりの液晶ディスプレイが壊れるかと思った。

PS2Wiiなど、HDMIが普及する以前に作られたコンポジ or S端子 or D端子コンポーネント)出力しかないゲーム機をモダンなTV等に繋ぐためのHDMI変換器がAmazon等で安く販売されている。この製品、こうした変換器は、高い安いに関係なくPC向けのIPS液晶ディスプレイ or テレビと接続する場合は注意が必要。

最悪の場合壊れる(かも)。

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ソース
https://videogameperfection.com/forums/topic/severe-screen-burn-in-on-vx3211/

海外フォーラムからの引用。PS2をOSSC(1.5万円くらい)という変換器を使ってIPS液晶ディスプレイに接続し、グラディウスVを数時間ほど遊んだあとの写真。自機やスコア、UIの文字が完全に画面に焼き付いてしまっている。

この焼き付き現象はゲーム機側が480i出力(一部のPS1・サターン・N64タイトルやほぼ全てのPS2ゲームキューブWiiドリームキャストタイトルなど)かつ、しょぼい最適化されていない映像エンジンを搭載している液晶ディスプレイの組み合わせで発生する。おそらく、ほとんどのPC向けIPS液晶ディスプレイで発生する。インターレース解除をBobで行った場合に特に発生しやすいとのこと。

これが永遠と画面に残り続けてしまっては…。有機ELやブラウン管のような恒久的な焼き付きと違い、あくまで一時的なもので修正は可能だが、激しいなんじゃこりゃ状態は完全に解消するまで結構時間が掛かるため心臓に悪いのは間違いない。

レトロゲー界隈で最近話題の高速アップスケーラーRetroTINK 5X(3万円)のレビューでも、IPS液晶だと焼き付いてビビるね、的な事が紹介されている(TNやVAでも報告例がないわけではない?)。

ちゃんと検証したわけではないけれど、オーバードライブのオンオフで焼き付きにくさが変わった気もするのでその辺の駆動方式の影響もありそう。

youtu.be
23:30から映像あり

ja.wikipedia.org

液晶ディスプレイは基本的にインターレース映像をそのまま映すことができないのでSONY のマスターモニターだと可能。ただし価格は百万円)、一旦インターレース解除(プログレッシブ変換)を行う必要がある。

この焼付きの原因は各社がしのぎを削って開発した技術の結晶とも言える高性能な映像エンジンを搭載したテレビと液晶ディスプレイのしょぼい映像エンジンとでインターレース解除の品質に大きな差があり、IPS液晶ディスプレイは後者と凄まじく相性が悪いため(TNやVAは大丈夫らしいけど止めたほうが良さそう)。Bob-deinterlacing というらしい。

ゲームを一旦ポーズして5分トイレに行ってる間に焼き付く(実際なった)。古いゲーム機はブラウン管が一番YouTube の Burn-In Fix 動画で直ったけど肝が冷えた…。最後に改めて。古いゲーム機をIPS液晶ディスプレイに繋いではいけないに繋ぐのはやめといた方が良い